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お知らせ
「脱炭素」勉強ブログ Vol.8
2022/02/22
省エネプラスがお届けする「脱炭素」情報
第8回 「脱炭素」が与える中小企業への影響は?①
世界で起きている「脱炭素」に向けての取り組みとその必要性、SDGsとの関連、そして「国策」としての脱炭素に向けた我が国の考え方やヴィジョンなどを見てきました。
今回からは、既に始まっている各企業への影響、そして「地域脱炭素」に向けたロードマップを通じて起こる変化を解説しながら、我々中小企業に波及してくる影響を
勉強していきたいと思います。
中小企業に、どのような影響が及んでくるのか?
大きな「波」に無関係ではいられない
この数か月の間に「脱炭素」というワードを新聞やニュースなどの各メディアでよく目にするようになってきました。個人的な印象としては、わずかな期間にとても増えた様に思います。
特に製造業の皆さんは実務の中で求められたり、考えさせられたりする機会が増えたのではないでしょうか。実際に脱炭素に取り組みたいからアドバイスが欲しいといった相談も頂きます。
では、いったいどのような事が我々中小企業を取り巻く環境に起きているのかを見ていきましょう。
影響の流れ
1.グローバルなESG金融の動き
・グリーンとされるものへの太い資金の流れ
・グリーンとされないものからの転換を促す対話等
2.金融の動きに呼応した大企業の動き
・サプライチェーンの頂点たる大企業は、グリーンな動きを求められている
その際、自社のみならず調達(上流)・販売(下流)双方を含む
「スコープ3対応」を求められる
→サプライチェーン全体、中小企業に、グリーンな行動が求められる
大まかな流れでいうと、上の流れで影響は広がっていきます。
ここで特に強いイニシアチブとして影響を与えてくるのが、第6回の勉強ブログでも説明したSBTにある削減目標の設定である「Scope」という取り組みです。
削減目標設定「Scope」
大企業が投資家対応も念頭に、取引先(サプライチェーン)全体での脱炭素化を要請する動きが活発になっきます。
今はまだ要請を強く感じていない業種・業界においても、この流れは加速していく事が予想されます。
Scope1:事業者自らによる燃料燃焼などによる直接排出の脱炭素化
Scope2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出の脱炭素化
Scope3:事業者の活動に関する他社の脱炭素化
SBT認定企業はScope3の削減設定もする必要があり、中にはその目標としてサプライヤーにSBT目標を設定させることを揚げるSBT認定企業も存在します。
こういった流れが加速していけば、要請された削減目標の達成を目指すことが目的でなく、自ら目標を定め削減活動を継続していかなければならない時期が来ることになるでしょう。
まだまだ、業界・業種によって差がありどちらかというと部品・機械等の製造業の方たちの方が早い印象がありますが、既に様々な取り組みが実践されています。
自分たちの業界はまだそんなに要請はないと思われている方でも、先行してどんな取り組みがあるのかを研究していっても良いかと思います。
一例として、食品加工業における取組として容器包装に注目し、軽量化を行う事でどれくらいの削減が可能なのかを試算して取り組んでいるところもあります。
まだ遠くに見えている大きな波でもいずれ自分たちのところに届くのであれば、どのようにその波を乗り越える事ができるのか、準備していく事に越したことはありません。
こういった流れは、より具体的になってくる前に調べ、準備していく事が肝心です。
では、我々中小企業は何から手を付けていけばよいのか?
次回はそのための手順やツール、活用できる情報などをお届けしたいと思っております。
次回:「脱炭素」が与える中小企業への影響は?②を予定
第8回 「脱炭素」が与える中小企業への影響は?①
世界で起きている「脱炭素」に向けての取り組みとその必要性、SDGsとの関連、そして「国策」としての脱炭素に向けた我が国の考え方やヴィジョンなどを見てきました。
今回からは、既に始まっている各企業への影響、そして「地域脱炭素」に向けたロードマップを通じて起こる変化を解説しながら、我々中小企業に波及してくる影響を
勉強していきたいと思います。
中小企業に、どのような影響が及んでくるのか?
大きな「波」に無関係ではいられない
この数か月の間に「脱炭素」というワードを新聞やニュースなどの各メディアでよく目にするようになってきました。個人的な印象としては、わずかな期間にとても増えた様に思います。
特に製造業の皆さんは実務の中で求められたり、考えさせられたりする機会が増えたのではないでしょうか。実際に脱炭素に取り組みたいからアドバイスが欲しいといった相談も頂きます。
では、いったいどのような事が我々中小企業を取り巻く環境に起きているのかを見ていきましょう。
影響の流れ
1.グローバルなESG金融の動き
・グリーンとされるものへの太い資金の流れ
・グリーンとされないものからの転換を促す対話等
2.金融の動きに呼応した大企業の動き
・サプライチェーンの頂点たる大企業は、グリーンな動きを求められている
その際、自社のみならず調達(上流)・販売(下流)双方を含む
「スコープ3対応」を求められる
→サプライチェーン全体、中小企業に、グリーンな行動が求められる
大まかな流れでいうと、上の流れで影響は広がっていきます。
ここで特に強いイニシアチブとして影響を与えてくるのが、第6回の勉強ブログでも説明したSBTにある削減目標の設定である「Scope」という取り組みです。
削減目標設定「Scope」
大企業が投資家対応も念頭に、取引先(サプライチェーン)全体での脱炭素化を要請する動きが活発になっきます。
今はまだ要請を強く感じていない業種・業界においても、この流れは加速していく事が予想されます。
Scope1:事業者自らによる燃料燃焼などによる直接排出の脱炭素化
Scope2:他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出の脱炭素化
Scope3:事業者の活動に関する他社の脱炭素化
SBT認定企業はScope3の削減設定もする必要があり、中にはその目標としてサプライヤーにSBT目標を設定させることを揚げるSBT認定企業も存在します。
こういった流れが加速していけば、要請された削減目標の達成を目指すことが目的でなく、自ら目標を定め削減活動を継続していかなければならない時期が来ることになるでしょう。
まだまだ、業界・業種によって差がありどちらかというと部品・機械等の製造業の方たちの方が早い印象がありますが、既に様々な取り組みが実践されています。
自分たちの業界はまだそんなに要請はないと思われている方でも、先行してどんな取り組みがあるのかを研究していっても良いかと思います。
一例として、食品加工業における取組として容器包装に注目し、軽量化を行う事でどれくらいの削減が可能なのかを試算して取り組んでいるところもあります。
まだ遠くに見えている大きな波でもいずれ自分たちのところに届くのであれば、どのようにその波を乗り越える事ができるのか、準備していく事に越したことはありません。
こういった流れは、より具体的になってくる前に調べ、準備していく事が肝心です。
では、我々中小企業は何から手を付けていけばよいのか?
次回はそのための手順やツール、活用できる情報などをお届けしたいと思っております。
次回:「脱炭素」が与える中小企業への影響は?②を予定